大体いつもひとり

外国語を外国でがんばっている ※外国語はあってないので引用しないでください

けっこう暴れん坊のランボー

先月の終わりからランボーの小説を読んでいて、それが今日読み終わった。

 

森の奥からボウガンを持ったシルベスタスタローンが黙ってこっちに走って来る…。

遠い昔に見たのはそんな感じで、ストーリーはそれこそ覚えていなかった。ベトナムの戦争から帰還した兵士の癒えぬ心の傷や生きづらさを同時に描いた名作とのことだが、映画と原作とでは結末がかなり違ったらしい。

アクション映画にありがちなドンパチの末に敵を負かすという単純なストーリーではなくて、ドンパチの末にお互いに執着して心惹かれあうみたいなラブストーリーを思わせる勢いすらあった。男の友情は時に拳がいるぜ、という話をこの間パブで聞いたような気がする。拳を交えてやっと相手のソウルがわかるぜ、と得意げに笑いビールを飲み干した男の声を思い出した。なんともハードボイルドな世界観だ。

寡黙にたたずむ彼のイメージは映画とは少し違い、けっこう積極的に攻めていくのが印象的で、ランボーの戦闘描写がないのに兵士が次々と倒れていく様はむしろ相手側に同情する。小説はランボー側と敵のティーズル側にパートが分かれていて、それぞれのバックグラウンドや心情が細かに描写されている。とても読みやすかったし、よい言語の勉強になった。